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【533】災い転じて、未来実験室!? [ビジネス]

 前回の『技術のベーシックインカム』に続けてみる。
 そのコンセプトの発端は、子供時代に外で遊んでいて、町工場の旋盤・フライス盤に鍛造工程、廃材処理などを、ただの日常風景として眺めて興味を育んだ時代の記憶である。

 工作機械の作動音に耳を傾け、何だろうと覗きに行って、工員さんたちの手元を見ながら『ああ、こうやって造るのか』『こんな部品がここでできてるんだ』と理解したものだ。夕日を浴びながら、切削油の臭いに包まれ、木箱に山盛りになった切粉が表に出される。
 そのシーンは後に、大学の実験工場で作業を終え、ビールを楽しみに後片付けするウキウキ気分の記憶に変わっていった。
 そうそう、溶接だけは絶対に裸眼で見るなと父母の両方から固く禁じられていたんだよな。特段の専門知識がなくとも、かなり世間一般の常識として『溶接作業を直視すると目が潰れる』の教えは普及していたように思う。
 ともあれ昔も今も私にとって技術者仕事は、空調の効いた事務所のデスクワークではない。

 工作技術のテーマパークなんか、どこかでできないものだろうか?
 高額かけた最新のアトラクション設備なんか要らない。不遇の廃業を強いられた町工場から、安く工作機械を払下げてもらえれば十分に事足りる。割と日本中どこでも不景気に喘いでいる中小・零細規模の製造業はあるだろうから、作業をデモるプレゼンターの人材確保に困ることはなかろう。
 子供たちや学生さんたちが興味本位の自由な心境で作業現場を眺めてまわるうち、これらの次の時代の姿を今風の感覚で提案してくれたりしないだろうか。
 いずれは幼稚園児が目からウロコの革新的アイディアを発案し、自分のその技術の完成に巡り合せて、三十路前に自前技術で宇宙へ飛び出す。そのぐらいのエピソードが欲しいところだ。

 実は、ちょうど間近に似たようなコンセプトの職業疑似体験施設もあるし、豊洲に間違えて作ってしまった建屋なんかをアレンジできると良いのになと思った。何しろ土地が工業廃液や産業廃材に晒され続けていたから、元来そのセンで使うしかないのである。
 だが、ただでさえ計画外の床の盛り足しで強度に不安のある欠陥建屋ゆえ、ここに重い工作機械を多数持ち込んだりすることは到底ムリ。中が透けて見えるブースに区画分けしてあったりするのはデモ作業に向いてそうにも見えるんだが、いかんせん利権屋業者のインチキ設計で建った物件である事実は免れない。残念だが却下。
 うむう、一応はデカくて新しい建屋だし、モノ造りニッポンの新興文化発祥地にしてやれないかとも思ったが、こりゃちょっと無理があるかな。

 では発想を転換、重量物のない素材・薬剤の研究開発室アパートというのはどうだろうか。
 大学のケミカル系研究室なんかだと、無いとは言わないが大概は理科室レベル以上の重量級装置はあんまり見当たらず、一方で作業場換気や薬品廃棄の管理は最新機器できっちり整えておかねばならない。

 今後、化学・薬学系実験室あるいは精密機器組立工程のような『非プラント級』設備に関しては、恐らくは集合住宅あるいは一戸建て住宅地の一角に『テレラボ』を建てる形式が増えてくるのではないかと考えている。
 通勤負荷から解放されスーパーフレックスで自宅間近のテレラボに出勤してきた人々は、そこに隣接する託児所に子供を預けて気心知れた仲間内で面倒を見合うこととし、食事はちょいと帰宅して済ませることも可能だ。いつもテレラボで誰かがナニガシか仕事をしているのなら、宅配の受取窓口を置いてしまえば再配達の問題も解決できる。
 御社のナニナニ作業棟あるいはナニナニ実験棟なるものに、どなたが何回タッタカ走って往復しているかを調べ、もしかしてそれらの建屋を社宅に横付けした方が良い時代になってやしませんかというハナシである。
 こうなると、むしろ単純無機質な時短と四角四面な勤務管理なんか外した方が業務効率は上がるはず、まあ調子に乗って一杯ひっかけて仕事したりしないように気をつけるんでしょうな。

 この環境を得た人々が、どんな業態で、どんな家庭生活を組み立て始めるのか。
 これって注目度の高い社会実験になり、投資回収の見通しが立てられたりしないかね。

 …で、話を戻してそのトライアル実験の場として、豊洲の建屋なんか使えないかなと思ったワケです。近くに新しめの集合住宅も多そうだし。
 あの建屋が、だらしない邪心が建てちまった欠陥品なのはもうしょうがないとして、だからって建てたものを、全く使わず壊して更地に戻してタワーマンションってのももったいない。よっぽどの最終案にしとかないとバチが当たるぞ。
 元はケミカルプラントなんだからその素質には逆らわず、日本社会の将来像の模索に応じてアレンジ放題を試せる未来研究所の機能を持たせてやれないかと考えたのである。

 無理は禁物、きちんと考えて効果的な成立解を見つけるべきだ。モノは大事にしましょう♪
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